第77回日本皮膚科学会東京支部学術大会

会長挨拶

 平成26年2月15日(土曜日)、16日(日曜日)の両日、第77 回日本皮膚科学会東京支部学術大会を、東京・有楽町駅前にあります東京国際フォーラムBホールで開催させて頂くことになり、日本大学医学部皮膚科学分野として大変光栄に存じます。
 本学術大会のテーマは「挑戦する皮膚科学」にしました。私が皮膚科医になったのは1981年ですが、その後皮膚科基礎研究が急速に発展し、診療の面でも新たな治療法や生物学的製剤をはじめとする新規治療法が開発され、様変わりしてきました。この間、多くの疾患あるいは領域における診療ガイドラインが充実してきました。
 一方で、今後改善しなければならない点が幾つか挙げられます。海外の皮膚科診療と比べてみると東南アジアにおいて使われている医薬品が使えないことがしばしばありますし、最先端の基礎研究が必ずしも日常診療に反映されていません。また、診療ガイドラインなどのマニュアルに依存しすぎるあまり、その内容から外れる症例に遭遇すると諦めてしまう、ある脳科学者のいうところの「偶有性忌避症候群」にかかっている先生がいるように見受けられます。貴重な意見交換の場である懇親会では、ベテランの先生と製薬会社の方にはよく会いますが若い先生の出席者が多くありません。
 これらの問題点をすぐに解決することは容易ではありませんが、これらに気づき、よりよい方向に進んでいく端緒となる学術大会を企画することは可能であると考えます。皆様のすべての期待に応えることはできないかもしれませんが、私の理想とする学術大会に近づけますよう挑戦します。通常の学術大会にならって、シンポジウムや特別講演、スイーツセミナー、イーブニングセミナー、ランチョンセミナー、モーニングセミナー、メンターとメンティーの会などを行います。本学術大会のテーマは「挑戦する皮膚科学」ですので、幾つか新たな試み(チャレンジ)を計画します。

チャレンジ

1)会場:東京支部の会員の皆様はもちろんですが、他の地域からも参加しやすい会場を選びました。歩いて東京駅周辺あるいは銀座に足を運ぶことができます。もちろん、学術大会への出席を主にお願いします。

2)ポスター発表:他の支部学術大会では既に行われていますが、今回の東京支部総会では、一般演題(口述)で発表されるすべての先生にポスター作成をお願いしたいと思います。一般演題の発表者の皆様が学術大会の主役ですので、演題内容をより多くの先生に見ていただけいるように企画します。聞き手にとっても、興味のある演題の発表時間が重なったり、その他の事情で聞き逃してしまった演題をポスター会場で見ることができます。

3)教育講演と一般演題:これまで、同じ領域の一般演題と教育講演が別々の場所・時間に行われることが多かったですが、今回の学術大会では主役である一般演題の前後に関連する領域エキスパートの先生にお願いして最先端のお話しを短時間で講演して頂きます。若い先生や日々診療に追われている先生にも、「難しくてわからない」と言われないよう、「ちょっと背伸びして学べる場」を作るのが目的です。また、講演によっては最先端の基礎研究が将来どのように臨床に反映されるのか、ご理解頂けるかもしれません。講演の名称をチャレンジ・レクチャー(CL)にします。

4)海外と日本:日本の研究は世界でも認められています。その一方で、東南アジアであたり前に使える医薬品や医療器具が日本で使用できない現状があります。特別企画として、近隣の国々の皮膚科医にお話しをうかがいながら、海外で進んでいる点、日本で遅れている点を明らかにできればと考えています。また、日本でも使用できるようにするにはどうしたらよいかを考える場にできればと思います。

5)皮膚科エキスパート・ナース:日常診療を円滑に行うにはコ・メディカルの協力が必要なことは言うまでもありません。では、どのように育てたらよいでしょう? 皮膚科に特化して活躍されている看護師の方にお集まり頂き、皮膚科エキスパート・ナースの重要性や育て方などについてお話しして頂きます。是非、所属する医療機関や診療所に勤務される看護師さんに集まって頂き、ディスカッションしていただきたいと思います。ついでに東京観光をご一緒に計画されるのもよいでしょう。

6)懇親会:学術大会初日の夜、地下のホールで一般懇親会を開催します。若い先生方や看護師さんにも多く参加して頂けるように幾つかの仕掛けを考えます。

'テリーを探せ'

学術大会HPの絵に私の似顔絵が書かれています。お時間のあるとき、探してみて下さい。

 新たな試みが思惑通りに進むか未知数な部分が多々ありますし、また、それらに対してご批判もあろうかと存じますが、ご理解とご支援を賜れば幸いです。学会運営経験の少ない私ならびに教室員ではありますが、多くの皆様に喜んで頂ける学術大会、多くの事を学べる有意義な学術大会となりますよう精一杯努力し、準備させて頂きます。
 東京支部の会員の皆様はもちろんですが、他の地域の多くの皆様にご参加下さいますようお願い申しあげます。

平成25年5月吉日

第77回日本皮膚科学会・東京支部学術大会
会長 照井 正

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